結婚前のカップルの皆さん、「結婚指輪は毎日着けるけど、婚約指輪って必要?」「そもそも、贈る必要ってある?」そんなふうに考えてはいませんか?

何となく贈った方が良さそうなイメージがありますが、費用もかかるし、納得感のない状態で購入するのもあまり気持ちが進みませんよね。

そこで今回は婚約指輪を贈る意味について、指輪の歴史から解説していきます。

婚約指輪はなぜ贈られるようになったのか、指輪の歴史から紐解く

婚約指輪について解説する前に、「指輪」そのものの意味や社会的役割を確認してみましょう。

指輪はただの装飾品としてのイメージが強いですが、昔は道具として重要な役割も担っていました。

身分・財産を守るための印章指輪

印章指輪(シグネット・リング)は古代メソポタミアやエジプト、ローマ時代から使われていた、個人や権力者のシンボルを彫刻した指輪のことです。

当時はこれを粘土板や蝋に押し当てることで、書面の真正性を保証したり命令書の署名としての判子の役割を果たしていました。

特に王や貴族の印章指輪は、その人の「身分」や「財産の管理権限」、「発言力そのもの」を象徴する重要なアイテムでした。

そんな大切な印章指輪ですが、時には妻に託すこともありました。

なぜ印章指輪を妻に託したのか?

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古代の王や貴族は、戦争や外交で不在になる際、自らの印章指輪を最も信頼できる人物に預けました。それが「妻」であることも多かったそうです。

これは単に家庭を守るというだけではなく、実質的に自分の地位や権利、財産を一時的に妻に託すという意味合いを持ちます。

つまり、「この指輪を持つ者が、私の代わりに判断し、責任を持つ」という強いメッセージが込められていたのです。

妻は夫から預かった財産を守り増やすため、賢く立ち振る舞う必要がありました。

男性から女性へのプレゼントといった意味合いが強い現在とは全く違う考えだったんですよ。

指輪を託すという行為は、パートナーへの信頼の証だったんですね。

印章指輪の意味

大切な契約書のサインとしても使われる印鑑の役割がある。

指輪を託す行為は妻への信頼の証。

託された女性は夫の代わりに家を守る。

宝箱を管理する鍵付き指輪

鍵付きリングのイメージ

また、2〜3世紀のローマ時代には、鍵付きの指輪が婚約者に贈られていました。

この鍵は家財道具を保管する小箱を開けるためのもので、家計を任されていた女性に財産管理を託す象徴だったそうです。

この時は大切なものは肌身離さず持っておくのが基本だったそう。鍵なども指輪にしてもっっていた方が安全というわけですね。

結婚の誓いとしての指輪

4世紀ごろになると結婚誓約書に印を押すための指輪が使われるようになり、婚約指輪は徐々に「誓いの象徴」としての意味を持ち始めます。

中世にはルビーやハートのモチーフ、2本のリングが1つになる「ギメルリング」など、愛や誓いを表現する多様なデザインの指輪が登場しました。

ルーツは古代ギリシャから始まり、エトルリア、古代ローマへ伝わったと言われています。

古代ローマでは結婚は親同士が決めており、その結婚の契約成立の証拠として花嫁に婚約指輪が贈られていたと言います。

中世になり騎士階級が生まれると、騎士としての心構えである「騎士道精神」に則った女性を尊重するかたちでの求婚が行われます。

この時に贈られるのはやはり指輪だったようです。

根底には「大切なものをあなたに託します」という深い信頼の意思が込められています。

日本の婚約指輪

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日本で婚約指輪が知られるようになったのは明治時代。明治44年7月の『女性禮法』には縁女に結婚の約束の印とする「結納の指輪」が紹介されています。

ちなみに、結婚指輪はこの時にはもう「女性にとって、結婚になくてはならないもの」紹介されており、結婚指輪の方が早く定着していたようですよ。

もっと婚約指輪が広まったのは高度成長期(昭和30年代半ば以降)。

それまであったダイヤモンドの輸入制限もなくなり、次第にダイヤモンドを飾った婚約指輪が一般化、大衆化していきます。

また、デビアスが「ダイヤモンドは永遠の輝き」というフレーズと共に大々的なプロモーションを行い、ダイヤモンドをセッティングした現在の婚約指輪イメージが定着しました。

婚約指輪は二人の決意の証

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いかがでしたでしょうか。婚約指輪は指輪の持つ「契約」という意味を象徴したものであることがわかりました。

今では婚約記念のプレゼントとしての意味で贈る人・受け取る人が多いですが、本来は「二人で家族や財産を守る」という二人の決意の表れです。

婚約指輪は法的な契約書ではありませんが、今でもその行為にはある種の「誓約」「決意表明」の要素が含まれています。

たとえば、

婚約指輪を贈る=プロポーズという意思表示

婚約指輪を受け取る=婚約を受け入れるというサイン

という構造は、ある意味で現代的な「印鑑」や「サイン」にも通じる部分がありますよね。

印章指輪が果たしていた「契約の証」の役割は、かたちを変えて婚約指輪に受け継がれているとも言えるのではないでしょうか。

もちろん、そういった堅苦しい意味合いだけでなく二人の幸せのシンボルとして持つというのも素敵だと思います。

一生を共に歩む二人の決意を「婚約指輪」で形にしてみてはいかがでしょうか。

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