宝石・ジュエリー好きな方の中にはジュエリー会社で働きたい!と思っている方もいらっしゃるかもしれません。
ジュエリー会社といっても、世界中に店舗がある海外ブランド、1〜10店舗程度の町のジュエリーショップ、ジュエリーショップに製品を卸している業者、ファミリー経営の個人店など規模や働き方も様々です。
ジュエリー好きな人はどんなところに気をつけて就職活動すればいいのでしょうか。
長年ジュエリーの卸会社で働いていた私独自の目線で、宝石・ジュエリー好きが確認すべきポイントを4つお伝えします。
どんな商品を扱っているか
ジュエリー・宝石好きで業界に入りたい方には、ぜひここに拘っていただきたいと思います。
なぜかというと自分に合わない商品は売ること自体が辛くなってしまうからです。
例えば一概に「宝石・ジュエリー好き」と言ってもいろんな好きがあります。
カラーストーンが好きなのか、ダイヤモンドが好きなのか、デザインジュエリーが好きなのか、ルース(裸石)が好きなのか、ハイブランドジュエリーが好きなのか、原石が好きなのか・・・などなど。
もしカラーストーン好きな人が、ブライダルジュエリー専門店に就職したらどうでしょう。
好きな宝石だけど、本当に好きなものとちょっとずれてしまっていると思いませんか?
ブライダルジュエリーが扱う宝石は99%(と言っていいぐらい)ラウンドブリリアントのダイヤモンドです。
そして、お店では宝石についてよりも来店するカップルにフォーカスした接客が求められます。
来店するお客様の目的は「満足するブライダルジュエリーを手に入れる」であって、「宝石を見たい」や「宝石について知りたい」ではありません。
接客で深掘りするポイントが違ってくるのですね。
カラーストーン好きであれば、カラーストーンを扱うオンラインショップや、パワーストーンを扱うお店の方が好きなものを扱える可能性がありますし、同じような趣味のお客様が来る可能性が高いので話が合いやすいかもしれません。
ジュエリー会社だからとむやみにエントリーするのではなく、まず自分がどんな商品を扱いたいかをはっきりさせてから会社を探してみましょう。
どんな「ノルマ」「売上目標」があるか、評価の基準はどうか
基本的にジュエリー会社に初めて就職する時は販売員か営業職での採用がほとんどだと思います。
そして商品を売る会社である以上「ノルマ」は必ずあります。
「ノルマはありませんが、目標があります」という会社もありますが、ノルマも目標も数字を追いかけるという意味ではどちらもあまり変わりません。
もしノルマがなくてもお給料は売上金額で決まることがほとんどなので、売れるようにならなければ仕事を続けていくのは難しいでしょう。
評価制度が100%売上で決まるという会社も多いです。
ですが、売上+勤務態度で評価をする会社もあります。
「売上なんて気にしない。好きなジュエリーに関われたらそれで満足」と最初は思っていても、やはり評価されないまま仕事を続けるというのは辛くなっていきます。
自分がより良く評価される環境を見つけるためにも、その会社の基本給や評価制度はどんなものか、詳しく確認しておいた方がいいですよ。
詳しいノルマのお話はこちら
また、ジュエリー会社に入社するなら、ノルマに関係する気をつけてもらいたいポイントがあります。
研修があるか
初めて接客・営業をするという人には研修がある会社の方がいいですよね。
新入社員の育成に力を入れているかどうかは、その会社の成長ともリンクしています。
新入社員が多い会社は会社自体に活気がある証拠でもあります。
中小企業だと研修がないところもあるかもしれませんが、その場合は今まで入社した人はどんなふうに売れるようになっていったか聞いてみてください。
どれぐらい新入社員を気にかけているかがわかるかもしれません。
過去に「入社したら知り合いを紹介してくれたらいい。そうしたら辞めてもらって構わない。」なんてことを言う、個人経営のお店があると聞いたことがあります。
とんでもないですよね。
そんな会社に入社しないためにも、社員を大切にする企業かどうかは冷静に判断する必要があると思います。
ちなみに私がアルバイトしていたお店は個人経営でしたが、店主がGIA(アメリカの宝石鑑別の資格)持ちで、宝石、販売について、時計の電池交換まで様々なことを教えてくださいました。
お店の規模も大切ですが、何よりその会社が社員を育てる気持ちがあるかどうかを知るのが重要だと思います。
福利厚生は?
入社するなら福利厚生が整っているところを選びましょう。
こう書くと「当たり前でしょ!」ツッコミを受けてしまいそうですが、私自身あまり考えず入社しました。
私が在籍していた会社は福利厚生がどんどん良くなっていったので良かったですが、結婚や出産を経験し、やはり全く気にせず就職するのは浅はかだったと感じました。
好きだからといって福利厚生が甘い会社に入社すると5年後10年後、結婚や出産などのライフスタイルが変化するときに後悔しないとも限りません。
長く良く働くためにも、福利厚生も気にかけておきましょう。
番外編:社長はどんな人か
ここからは私個人が長年感じてきた業界の話になります。
中小企業のジュエリー会社は社長のキャラクターで会社方針、雰囲気、扱う商品が決まると思っています。
宝石が好きだったり、商品にこだわりを持っている社長が経営しているお店はそれだけ良いものを扱っているところが多いです。
社員さんも勉強熱心だったり、宝石好きな人が多い印象があります。
社長がどんな人かSNSで人柄を調べてみるのもおすすめですよ。
宝石・ジュエリー好きだからこそ妥協しない企業選びを
宝石・ジュエリー好きさんがジュエリー会社に就職する場合は
- どんな商品を扱っているか
- 売上ノルマ、目標、評価基準
- 研修があるかどうか
- 福利厚生は充実しているか
の4つの項目を意識してみてください。
ジュエリー業界は厳しいですが、自分の実力次第でお給料が上がります。
人によっては若くても平均年収よりずっと高い収入を得ている人もいますし、パートさんで働く時間が短くても正社員並みのお給料をもらっている人もいますよ。
一度チャレンジしてみたい!という方はリクルートや企業の口コミサイトなどを使ったりホームページを見て求人を探してみてくださいね!
昔は求人サイトを見てもジュエリー会社の口コミや詳細はほとんど載っていませんでした。
現在は規模の小さい企業でもかなり詳しい口コミが載っている転職サイトもたくさんなります。
素敵な企業に出会えますように。